セリヌンティウスの舟

セリヌンティウスの舟

石持浅海「セリヌンティウスの舟」を読んだ。

やはり石持浅海クオリティ。
考えてみたら多作で同じクオリティを叩き出すんだから、たいしたもんかもしれない。

(練った勝負作を読みたい気もする)

 
ダイビング仲間が部屋飲みしてて、みんなが酔いつぶれた後に一人がひっそりと自殺する。
それで他の人々が再度部屋に集まったとき、本当に自殺だったのか?という話が始まって…

やっぱり相変わらず会話を繰り返すことで少しずつ皆が納得できる結末へ収束していく。
キャラがはっきりしないので、皆が一様に人格者だ。理詰め。

ほんとに暇つぶしになるし、嫌いじゃないですよ。
ほとんど読んでるんじゃないかなあ。

 
ただ、今作は死んだ人の死に至るプロセスがいまいちだった気がする。読んだ人にしかわからないだろうけど、俺はここで「ディア・ハンター」のクリストファー・ウォーケンを思い出すのである。
今作は、あれとはやはり差を感じてしまうのだ。

読んでない人にはさっぱりですよね。

 

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