セリヌンティウスの舟

セリヌンティウスの舟

石持浅海「セリヌンティウスの舟」を読んだ。

やはり石持浅海クオリティ。
考えてみたら多作で同じクオリティを叩き出すんだから、たいしたもんかもしれない。

(練った勝負作を読みたい気もする)

 
ダイビング仲間が部屋飲みしてて、みんなが酔いつぶれた後に一人がひっそりと自殺する。
それで他の人々が再度部屋に集まったとき、本当に自殺だったのか?という話が始まって…

やっぱり相変わらず会話を繰り返すことで少しずつ皆が納得できる結末へ収束していく。
キャラがはっきりしないので、皆が一様に人格者だ。理詰め。

ほんとに暇つぶしになるし、嫌いじゃないですよ。
ほとんど読んでるんじゃないかなあ。

 
ただ、今作は死んだ人の死に至るプロセスがいまいちだった気がする。読んだ人にしかわからないだろうけど、俺はここで「ディア・ハンター」のクリストファー・ウォーケンを思い出すのである。
今作は、あれとはやはり差を感じてしまうのだ。

読んでない人にはさっぱりですよね。

 

関連記事

ガーディアン 石持浅海「ガーディアン」を読んだ。 連作中篇2つ。(短編といってもいいかも) ガーディアンと呼ばれる、守護神に主人公は守られていて、主人公に危害...
人柱はミイラと出会う 石持浅海「人柱はミイラと出会う」を読んだ。 実に石持浅海クオリティ。連作短編集だがそれぞれしっかりトリックを織り込みましたって感じ。 題...
君の望む死に方 石持浅海「君の望む死に方」を読んだ。 登場人物から構成、装丁まで「扉は閉ざされたまま」のシリーズ本。 なかなか面白かったとは思う。どう終わらせる...
賢者の贈り物 石持浅海「賢者の贈り物」を読んだ。 (しかし多作な作家だ) もちろん、「賢者の贈り物」と言えば、オー・ヘンリーの短編であるけど、今回の石持浅海ク...
Rのつく月には気をつけよう 石持浅海「Rのつく月には気をつけよう」を読んだ。 連作短編。 なんか親友同士の食事会に毎度ゲストが来て、それで卓上推理っていうんでしょうか。 ...
まっすぐ進め 石持浅海「まっすぐ進め」を読んだ。 男女4人。みんな人格者で、議論して、推測からある真実を導き出す。 いつもの石持浅海クオリティだ。もはや定番か...