「アルバート氏の人生」を観た。
グレン・クローズ、ミア・ワシコウスカ、「キック・アス」のAaron Johnson、あとジョナサン・リース=マイヤーズとか。
この作品でグレン・クローズは主演女優賞ノミネート。あとJanet McTeerという人が助演女優賞ノミネートである。
グレン・クローズは早くから両親をなくして、一人で生きていくために身分を男性ということにしてホテルで住み込みで働いていた。少しずつチップを貯めて、いつか店を持つことを目標としていた。
あるときペンキ職人を同室に泊めなくてはならなくなり、ひょんなことから女性であることがバレてしまう。しかし、そのペンキ職人も実は女性だった…という話。
最初、グレン・クローズは男性であるという前提で特殊メイクや演技が話題になった作品なのかと思っていたが、そうではなく男性と偽って過ごしていることがわかる。周囲には男性であるということを通していくことはかなり困難なのではないかという気がするが…チフスがホテルを襲ったときも、ただ寝て治してしまっていたし、病院にも行けなかったのだろう。
ミア・ワシコウスカは言ってみれば悪役担当である。グレン・クローズがこのミア・ワシコウスカに傾倒していくプロセスがちょっと雑である気がしないでもなかった。もうちょい耽溺な何か、計算ずくな何か、そのどちらもなのか、どうもグレン・クローズの男装メーキャップが邪魔して本心が掴めない。この作品はグレン・クローズのアップがわりと少なく、言葉数も少ない。男装の演技力でアカデミーノミネートなのかもしれないが、少なくとも喋った瞬間の女性っぽさはかなりあったので、もともと難しいテーマだったのかもしれないですね。
物語の最後では、あの貯めたお金の行く末がとてもとても気の毒でした。
かなり後味の悪い感じ。
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