「フライト」を観た。
デンゼル・ワシントン主演。ドン・チードル、メリッサ・レオ、ジョン・グッドマン、Bruce Greenwoodなど。渋いキャスティング。監督はあのロバート・ゼメキスなのである。
そう、ロバート・ゼメキスということで序盤の飛行機関連のシーンは凄いものがあります。その後にたびたび報道映像としてテレビ画面とかに映りこんでくるところ含め、このCG処理のクオリティの高さは半端ないものがあると思います。ほんとにロバート・ゼメキスはこういう路線を突き進めていただきたいものだ。3Dアニメーションなどへ行かずに。
そして、中盤以降はがっつり人間ドラマというか社会派な感じなのです。とてもとてもロバート・ゼメキスらしくありません。実際のところ本格的で、デンゼル・ワシントンも主演男優賞ノミネートされたし、脚本賞もノミネートされた本作である。途中からは「これ、ほんとにロバート・ゼメキス監督なのか??」と不思議になるくらい、これまでの作風と大きく異なる内容だったと思う。安っぽいサスペンスでなくて、本気でアカデミー賞を狙うような…
ただ、題材としてはアルコール依存症、ドラッグ依存症の主人公を追いかけているだけのもので、そこに魂の再生も何もないのだ。司法側で追い詰める側にメリッサ・レオがいることが何だか不思議でもあるが、この映画においてデンゼル・ワシントンが演じる最悪キャラっぷりは凄まじいものがあったと思います。たしかに主演ノミネートの風格。
しかし全体的にR指定だったなあ。序盤からもう、おいおいちょっとこれどうなんだ的な。ちょっといま子供が来ちゃうと非常にまずいぞ的な。
しかし飛行機関連のシーンはほんと凄かった。
2012年(第85回)アカデミー賞
主演男優賞ノミネート(デンゼル・ワシントン)
脚本賞ノミネート
by G-Tools