「ゴーストライター」を観た。
ロマン・ポランスキー監督だ。この監督だけにもっとガツガツとんがった作品なのかと思いきや、わりとオーソドックスなポリティカル・スリラーというやつだった。
ユアン・マクレガーがゴーストライター。対象はイギリス元首相のピアース・ブロスナン。あとトム・ウィルキンソンとかティモシー・ハットンとかイーライ・ウォラックとかジェームズ・ベルーシとか。なんであんな端役でジェームズ・ベルーシが出てたんだろう。
ユアン・マクレガーとしては、いつものゴーストの仕事で今回はおいしいのが決まったな、という感じ。そいでアメリカに渡り書く準備に入る。しかし前任者が謎の死を遂げたことを知り、雲行きが怪しくなってくる。元首相はスキャンダラスで、家庭は不和で全体として暗め。闇に紛れて陰謀組織の人影がチラチラ。みたいな話。
そうだねえ…陰謀のところにサスペンス性があるかどうかですよねえ。
ユアン・マクレガーはいつも追い詰められた顔してるので、そこそこ雰囲気は出るんだけど…まわりの配役がいまいち決まってないね。いったい誰が得をする話なのかが見えにくいせいで、サスペンスの追う側追い込まれる側の攻防がすっきりしないのだ。
最後のほうなんて、とってつけたように車がドーンだしなあ。唯一後半のフェリーでの逃亡なんかは映画っぽいところではありました。
ほんとにアメリカで撮影してるわけじゃないんだろうな…たぶん。
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