「ビフォア・サンセット」を観た。
もちろん「ビフォア・サンライズ」の続編であることは言うまでもない。そもそもこの作品がアカデミー賞の脚色賞にノミネートされているということで観た次第なのだ。なんとイーサン・ホークやジュリー・デルピーもノミネートされているという。
「ビフォア・サンライズ」では二人はしゃべりっぱなしだったが、この作品でも負けていない。ほぼ全編しゃべりだけ。
9年後の続編ということになっており、9年ぶりに二人は再会し、そしてしゃべり。今回はリアルタイムでしゃべりっていうか、二人が再会してから物語の終わりまで、時間が飛ばないのだ。80分という短めの尺のなかで、二人はずーっとしゃべってて、それを鑑賞するという趣だ。
「ビフォア・サンライズ」で二人がどうなったか世界はやきもきしていたのかどうか、その解は割りとはっきり示される。それでこの二人は再会してこの後どうなるんだという感じで、また終わるのだ。
パワーバランスとしては、ジュリー・デルピーよりはイーサン・ホークのほうが未練たらたらで、ずっとしつこく食い下がって、なんとかアパートまで行ったみたいな感じ。
9年の歳月は残酷だと思わされる作品でもある。ジュリー・デルピーが9年後にはこうなのか…と。
イーサン・ホークも相当老け込んでいたな。
しかし、あの終わり方は何だったんだろう。映像はときおりサンセット雰囲気がよかった。黄金色の儚い感じ。
2004年(第77回)アカデミー賞
脚色賞ノミネート
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