「テイク・ディス・ワルツ」を観た。
サラ・ポーリーの脚本監督、主演はミシェル・ウィリアムズで、セス・ローゲンが共演。
まあ出演多数のミシェル・ウィリアムズがまたぴったりの役どころというか何というか…
ホントに、欲望の果てにみたいな感じの役ばかりだ。体を張って掴み取る的な。
ミシェル・ウィリアムズはセス・ローゲンという旦那がいて、何不自由ない感じだったのだが、あるときある男に惹かれてしまい、自制するんだがどうにもならなくなり、それで…という話。
全体的に心の不倫です。映画終盤では一転していくわけだが、それまでダラダラとミシェル・ウィリアムズの満たされない願望でずぶずぶするのだ。セス・ローゲンが非常に気の毒すぎる。
しかしセス・ローゲンって、基本的に卑猥でブラックなコメディ脚本家でもあり、コメディに主演もしつつ、こういった作品でも存在感のある演技をするのだ。実に珍しい存在だと思う。
ミシェル・ウィリアムズの体を張りまくる路線は悪いことではないと思うけど、この映画ではむしろセス・ローゲンのおさえた演技に食われまくっていたと思う。不思議なことに。
しかしサラ・ポーリーはどこへ行くのか。
この映画、むしろサラ・ポーリーによるミシェル・ウィリアムズ潰しじゃないかとさえ思えたよ。「イン・ザ・カット」的な。