アバター

「アバター」を観てきた。むろん3D版である。実は2D版も上映してるんですね。吹き替えと字幕もあるので4通りで上映でしょうか。

錦糸町に行ったんだが、実は数分遅れて到着して、「でも予告編とか流れる時間もあるから間に合うだろう」と思ったわけだ。席はネットで予約購入してあったし。
到着してみると、まだ入場が始まってなくて待ち合わせた嫁に聞いてみると、なんと機器トラブルで入場が遅れているのだという。
やや苛立ちが蔓延するシネコンの入り口。そして待つこと10分くらいで、「申し訳ありませんが上映中止となります」とアナウンスされた。

ええええーーーと、若干殺気を帯びた会場だったが、みなしょうがなく払い戻しに並ぶわけだ。とりあえず嫁に払い戻しに行ってもらって(カード決済のキャンセル処理となりました)、そのあいだに他の上映してる映画館を探した。六本木ヒルズでやってる。吹き替えじゃないけど(錦糸町では、3Dの吹き替えで予約した)、3Dで字幕でもいいかーと、そのままiPhoneから予約購入。すぐに六本木に移動した。

といった経緯があり、3D版の字幕で「アバター」を観た。

先に結論から書くと、3Dはオマケだなあと思った。映画自体は映像が凄かったがジェームズ・キャメロンは「タイタニック」で頂点だったんかなあと思った。映像は凄いが感動の要素はなかったのだ。

3Dについてだが、いわゆる偏光メガネ式である。裸眼立体ではない。
まず、3時間弱の映画でこのゴーグルをずっとつけてないといけないのは、それなりにストレスだ。あと偏光式はやや疲れる。そして、何よりも3Dのメリットと映画自体とは相性が良くないと感じた。

ライド系のアトラクションでもこの3D形式だけど、数分のアトラクションと3Dって相性ばっちりだと思うのだ。なぜかってアトラクションは3D自体がアトラクションの要素になってるわけだから、映像表現も3Dを意識するわけだし。観客に向けて飛び出てくるというね。

でも映画になると、観客は神の視点なのです。登場人物たちも観客に向けて何かを発するわけじゃない。別に映画そのものと3Dを全否定するわけじゃないけど(例えばピクサーの短編集とか実験的な要素って3Dと相性いいかもですね。「カーズ」のスピンオフ作品なんてDVDに収録されてたけど、あれはアメリカでのPRムービーですかね。あんなの3Dではいいかもね)。

そうそう、冒頭の予告編のなかでファイナルファンタジーの予告が3Dでやってたんだが、あれのほうがよっぽど3Dのインパクトありましたね。まあファイナルファンタジーは買わないんだけどさ。

あと、3Dの重要なところって、焦点を好きにあわせてるところにありませんか。これは3D映像の根本にかかわるところだけど、日常で遠くのものを見たり近くのものを見たり、そういうときに焦点を変えるわけですね。近くのものに焦点をあわせたときにその奥にあるものとかはボケてるわけだ。だから遠近感なわけだ。
2D映像において近くから遠くへ、遠くから近くへの焦点の変化をわざわざ見せるシーンはありますが、それは「演出」なわけです。ここを観ろとか、ここを主人公は見てるとかね。この演出が、3Dアバターにおいても見受けられたんだが、それだと観客が観てるところと演出が食い違ってくるわけですよ。

だから、物語性のある映画において、3Dの使い方は難しいものだろうなあ、というのが感想。正直なところ、2Dのアバターを観るのでもよかったかな、というくらい。で、2Dのアバターを観たとしてもタイタニックを観たときの感動はなかったなという感じ。凄い映像はてんこ盛りでしたよ。最新の映像。

ただ、世の評価としては3Dアバター最高、のようですので、そちらが本流なのかもしれない。

 
2009年(第82回)アカデミー賞
作品賞ノミネート
監督賞ノミネート(ジェームズ・キャメロン)