マギー

マギー

「マギー」を観た。

Maggie

アーノルド・シュワルツェネッガー主演兼製作。ほかアビゲイル・ブレスリン。それからシュワルツェネッガーの妻役でジョエリー・リチャードソンという人が出ているが、この人はヴァネッサ・レッドグレイヴの娘なのだという。そうなのか。

あるアメリカの未来が舞台となっている。ゾンビ映画。ゾンビになるのがアビゲイル・ブレスリン。その父親がアーノルド・シュワルツェネッガーである。最初は父親?祖父じゃなくて?と混乱した。この年の差はいったい何だということだ。

ゾンビ映画といっても、わらわらとハイスピードなゾンビが湧いてくる映画とも違う。斧やチェーンソーで戦うわけでもない。娘のゾンビ化が進行してしまい、本来であれば病院で隔離すべきところを父親のワガママで連れ出して自宅に住まわせるという話なのだ。
当然、近隣に波風をたてる。でも誰もシュワルツェネッガーには文句言えない。なんでだ。

本作はゾンビ映画ではあるけど、少しずつゾンビ化が進行していって、人間性を失われていく恐怖とか、その喪失を家族はどう受け止めるのかとか、そういったドラマに主眼を置いている。
現代において数え切れないほど作られるゾンビ映画は、「ウォーキング・デッド」をはじめ、パニックに対してどう立ち向かうかというサバイバルであり、アクションであったりする。ばりばりのアクション映画に一石を投じたのが「ウォーキング・デッド」なんだろう。最初のほうしか観てないけど。

それに比べて、この「マギー」はかなり異色。ホラーとも違うし、あくまでも人間ドラマ。隠れキリシタン的な、庇護の物語というか…(まあマギーがゾンビだというのは周知の事実なんだけど)

シュワルツェネッガーが製作をやってでもやりたかったのだろうなということに尽きるのだと思う。本来であれば絶対にまわってこなかった役どころだろう。そしてその試みは成功してるとは言い難いものがあるが、それでもフィルモグラフィーに変化を与えるにじゅうぶんであると思う。

最後までドキドキして観ましたよ。救いのない世の中に幸あらんことを、とかは思った。