松本清張全集2

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松本清張全集2「眼の壁・絢爛たる流離」を読んだ。

阿刀田高の松本清張セレクションを読もうかと思ったが、松本清張全集があるのを見つけてしまったのだ。
「じゃあこいつの方がいいな」と思ったものの、1は無い。誰が読むんだこんなのを。
しょうがないので2を借りた。

いきなり「眼の壁」「絢爛たる流離」の長編二つを収録。
かなりの読みごたえである。

「眼の壁」は、もちろん読んだことがあった。
これはオープニングはもう、なんじゃこりゃってくらい素晴らしいもので、このぐいぐい読ませる導入は最近では雫井脩介「虚貌」もすごかったが、それの比ではないと思う。

まあ最初は本当にすばらしいのである。
途中からなんか普通になるのだが、それでも読ませる。でも最後は火曜サスペンス劇場みたいな感じかな。

でも面白い。

続けて「絢爛たる流離」であるが、なんか変わったタイトルだ。
実に不思議な、味のある作品というやつか。

映画でいうなら「レッド・バイオリン」みたいなもんで(観たことはないが)、ダイヤモンドが人から人へ、渡っていって全体で昭和初期?中期を映し出す、という構成である。

而して短編が連なることになるんだが、それぞれはわりと小粒で、ちょっと雑な印象もあるが「眼の壁」のように何かの隠された事実を解き明かすという、ミステリー然としたわけじゃないのでどちらかというと文学っぽい作品だ。

読んでて夢中になることは確か。

どちらも面白かった。
松本清張全集をすべて読んだ人は、日本にどれくらいいるんですかね。何度読んでも飽きないので苦にはならないと思う。

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