アメリカン・ドリーマー 理想の代償

アメリカン・ドリーマー 理想の代償

「アメリカン・ドリーマー 理想の代償」を観た。

アメリカン・ドリーマー 理想の代償

オスカー・アイザックとジェシカ・チャステインという極旬の二人をメインキャストに抑えた作品。

オスカー・アイザックは若いながら下積み作品が多く、「ロビン・フッド」「リベンジ・フォー・ジョリー 愛犬のために撃て!」などで好演。その後「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」で各賞受賞。その後「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」をはじめとしたメジャー作品への出演が続く。

ジェシカ・チャステインは遅咲き。2010年から2011年にかけて「ペイド・バック」「テイク・シェルター」「英雄の証明」「ツリー・オブ・ライフ」「ヘルプ 心がつなぐストーリー」「キリング・フィールズ 失踪地帯」が一気に公開されてこの6本でロサンゼルス映画批評家協会賞助演女優賞を受賞。「ヘルプ 心がつなぐストーリー」ではアカデミー助演女優賞もノミネート。その後「ゼロ・ダーク・サーティ」でアカデミー主演女優賞ノミネート。「インターステラー」「オデッセイ」などメジャー作品への出演が続く。

年齢的にはジェシカ・チャステインのほうが年上。
まだ二人ともアカデミー賞は受賞していないが、遅かれ早かれ受賞すると思われる。運も味方しているが、実力は確かな二人だ。

本作では1981年のニューヨークを舞台としている。他でも解説がなされているが1981年のニューヨークは犯罪が横行し世界一危険な都市と呼ばれた。危険だが、だからこそチャンスがあるということで、それがアメリカン・ドリーム。オスカー・アイザックがオイルビジネスを成功させようと右往左往する姿が描かれる。

オイルを大量輸入して需要が高まる時期に売りさばくことで利益を得るオイルビジネス。貯蔵などのために大型の敷地と設備が必要で、その契約を取り付けるところから話は始まる。しかし危険なニューヨークなので、オイルを運ぶトラックが襲われる現実。しかし運転手に銃を携帯させることを許可しないオスカー・アイザック。
オスカー・アイザックは、正々堂々とビジネスをしたいのだ。汚い裏取引を嫌悪するオスカー・アイザックはそのへんの取引の機微にやや疎いともいえる。クリーンにやりたいのはわかるが、運転手にしてみれば生死がかかっている。やがて歯車が狂いだし…という話。

オスカー・アイザックが必死に成功させたいビジネスのための金策に走り回る話がメインで、そこにやたら危険なニューヨークをかぶせています。びっくりするほど危なげで、本当にこれが30年ちょっと前のアメリカなのかよという気になる。そうか割れ窓効果で地下鉄がやたら汚くて地元市民ですら怖くて乗れなかったという時代か。とんでもない世界だ。

アメリカを見つめる一本。オスカー・アイザックのファンなら抑えておきたいところ。