賢者の贈り物

賢者の贈り物

石持浅海「賢者の贈り物」を読んだ。
(しかし多作な作家だ)

もちろん、「賢者の贈り物」と言えば、オー・ヘンリーの短編であるけど、今回の石持浅海クオリティは、そういった寓話など有名エピソードを題材に、似たプロットで新しい短編を作るというものだ。
オマージュとも言う。

 
なんか量産、て印象だ。これまで読んだのもそうだけど連作短編になってて、あるお題とかルールに沿う作劇なのである。もちろんそういうのがテーマなんだが、ちょっと優等生っぽくて…それで石持浅海クオリティ、なんて言葉を使いたくなる。

 
どれもこれもそうだが、限定された状況で、最低限の情報から登場人物たちがディスカッションを繰り返すことで、謎が解けるというパターン。
机上推理である。どっかに行って、新しい証拠が見つかって、それで次の日には、という流れではない。

 
不思議な作風だ。
軽いので、あっという間に読み終わってしまう。それで、また次を読んでみたくなる。

 
すっかり戦略にのせられている気がしないでもない。