白夜行

白夜行

東野圭吾「白夜行」を読み終わった。

これはまさしく「読み出したら止まらない」本であった。読んでる自分で驚いていた。「何で止められないんだ!」

図書館から借りた一冊だった。何となく借りたのだ。自分の中では真保裕一と東野圭吾がごっちゃになっていて(同時期に読み出したせいだ)、真保裕一の本を借りるとき「東野圭吾のも借りとくかな」的気分だった。「どちらかが彼女を殺した」は面白いと思ったがそれ以外は薄っぺらい印象しかなかったので、さほど期待しないで読み始めた。

それがどうだ。読み出したら止まらない。
昨日の夕方から読み始めたのだ。いつものようにパソコンから音を流してテレビはついてて、でも構わず没頭して読んでた。畑山がまさかの判定負けとか「あーわかったわかった」てな気分で読んでた。

これは有吉佐和子の「悪女について」や宮部みゆきの「火車」を読んだときのような感触だ。間違いない。これは「当たり」だ。そう思いながら読み進めた。

夜中になっていい加減寝なきゃいけないから寝て、起きて続きを読んでバイトに行かなきゃいけないから行って、帰ってきて。で、読み終わった。

実は物語の終盤にさしかかって嫌な予感がしていた。何つうか、残りのページ数だ。本を読んでて左手に残るページ数だ。それが薄くなっていくことに不安を覚えていたのだった。

「これ、どうなるんだろうなあ。ちゃんと爽やかな読後感を与えてくれるのかなあ」そんな不安だった。長い年月にわたる話なのだが、風呂敷というか壮大感を与えるだけ与えているのだ。そのへんは松本清張の「砂の器」っぽいのだ。ただ残りが少なすぎるよなあと思った。

どう決着つけるんだろうと思っていると、突然、あっけなく終わった。何か「ぷっ」とオナラして終わったような感じだった。

「え…!?」

そ、そ、そ、そりゃ、ないだろう。そりゃないんじゃないの?
虚脱感が漂う。

ちょっとばかり呆然。
まあ面白かったからいいか。