エデンより彼方に

「エデンより彼方に」を観た。

ジュリアン・ムーア、デニス・クエイド、Dennis Haysbert、ヴィオラ・デイヴィスなど。製作にジョージ・クルーニーとスティーブン・ソダーバーグ、あとジョン・ウェルズも。なんだか期待していいのかわからない制作陣だ。キャストは悪くない…のだが…

1950年代のアメリカ。ジュリアン・ムーアは夫であるデニス・クエイドと恵まれた暮らしをしていた。しかしデニス・クエイドがある告白をしたことと、ジュリアン・ムーアが黒人との仲を噂されることで少しずつ歯車が狂っていき…といった話だ。

歯車が狂って…と書いてはいるが、実はそこは大きなストーリーラインではなく、時代が時代だけに許されなかったんだねという不幸だったり、好きなんだけど夫がいるし…みたいな心の機微を描いたりもする。一発逆転があるわけでもない。どの人もオブラートに包んだような物言いばかりだし、全体的に保守的な暗い雰囲気は漂うものの、誰かが破産したり死んだりといったこともない。
世界は狡猾だなあと思わされるところもあったが、それでも…なんというか、地味な映画だ。ジュリアン・ムーアの良さがあまり生かされてないなと思った。「めぐりあう時間たち」のような、緊張感が漂いまくりのジュリアン・ムーアはどこへ行ってしまったのだろう。

あと、このへんはソダーバーグ商法に不信感なところなのだが、映画そのものを何かメロドラマ風にするとか昔っぽくするとかっていうのは、どうにも窮屈である。タランティーノのB級志向とも似てる。あれも「あえてこういう風に作る俺たちがトレンドメーカーなんだ!」なんて聞こえてきそうで映画鑑賞の邪魔になってるのでやめていただきたいものだ。

 
2002年(第75回)アカデミー賞
主演女優賞ノミネート(ジュリアン・ムーア)
脚本賞ノミネート