レベッカ

「レベッカ」を観た。

有名なヒッチコック作品なので、以前に観たことあるとは思うのだが全く覚えていない。初めて観たのかもしれない。

1940年の作品で、イギリスで台頭したヒッチコックがアメリカに渡って初めて手掛けた作品。なんとアカデミー作品賞を受賞した。監督賞はノミネート。ヒッチコック作品で唯一作品賞受賞した作品。

主演はジョーン・フォンテインという女優で、主演ノミネート。翌年の「断崖」でも主演し、アカデミー主演女優賞を受賞している。ヒッチコック作品の俳優部門で受賞した唯一の人。
共演にローレンス・オリヴィエ、ジュディス・アンダーソン、ジョージ・サンダースなど。

ヒッチコックといえばミステリーやサスペンスの職人というイメージがあるけれど、本作はどちらかというとドラマ作品だ。もちろんサスペンスの要素はある。
前半は、モンテカルロに来ていた主人公(役名は最後まで明らかにならない。後半ではウィンター夫人)のジョーン・フォンテインは、ローレンス・オリヴィエに見初められて結婚することになる。ローレンス・オリヴィエは前妻レベッカをヨット事故で失っていた。

中盤ではイギリスにあるローレンス・オリヴィエの大邸宅「マンダレイ」にやってきたジョーン・フォンテインが、長らく屋敷で前妻レベッカのお付き召使だったダンヴァース夫人(ジュディス・アンダーソン)の不気味な確執にやられて精神的に追い詰められていくエピソードが描かれる。

後半ではレベッカの死因を巡って事態は二転三転する。ローレンス・オリヴィエは自分で殺したと思ってたが、実際にはレベッカによる策で自殺だったとか、当時は妊娠してなくて癌だったとか。

ラストでダンヴァース夫人がマンダレイ邸宅に火をつけて全部燃えておしまい。

そんな作品。
「レベッカ」の作品解説としては中盤の、ダンヴァース夫人がネチネチと主人公をいじめて、それで段々おかしくなっていくような部分がサスペンス風味として取り上げられていることが多い。でもダンヴァース夫人も主人公も物語の一部だ。後半の裁判沙汰ではローレンス・オリヴィエやレベッカの従兄弟とかメインで出てるし、あと唐突なのがラストですよね。ダンヴァース夫人が屋敷に火を放って自分は焼身自殺っていう異常な散り方を最後に持ってきて、いったいこの話は何だったんだろうと思ったものだ。

アカデミー作品賞を受賞しているが、この話はそんなに好きになれなかった。中盤と後半とラストのバラバラさ加減があまりにも…と思えて、なんにもエンタメではないなあと思ったり。
ヒッチコックの作品、撮影技術というものは後世に大きな影響を与えたと言われている。影響は与えたが、作品自体に普及の輝きがあったのだろうか。どうだろう。「ヒッチコックの作品を面白くないと言うわけにもいかんよなあ」という意識が働いていることは否めない。歴史を知る上では重要な鑑賞ですが、作品自体に現代一級作品なみのクオリティを求めるのは酷というものか。

とはいえ1940年、第2次世界大戦の終戦前ですからね。世界中を巻き込んだ戦争が行われるなか、ヒッチコックはイギリスで映画監督で鳴らし、アメリカに招聘されて作品をとり、アカデミー作品賞を受賞するのだ。恐ろしい余裕。そりゃあ勝つわな。

1940年(第13回)アカデミー賞
作品賞受賞
主演男優賞ノミネート(ローレンス・オリヴィエ)
主演女優賞ノミネート(ジョーン・フォンテイン)
助演女優賞ノミネート(ジュディス・アンダーソン)
監督賞ノミネート(アルフレッド・ヒッチコック)
脚色賞ノミネート

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