籠の中の乙女

「籠の中の乙女」を観た。

2009年のギリシャの作品で、アカデミー外国映画賞ノミネート。カンヌの「ある視点」賞を受賞。脚本監督のヨルゴス・ランティモスは数年後に「ロブスター」をつくる。そうか、「ロブスター」の人か…なるほどなるほど。

謎に包まれた設定で謎に包まれたまま終わる感じ。どうも中小企業の社長っぽい父親がいて、その家族の住む邸宅が舞台。妻と、子供が3人。長女、長男、次女。子供たちも20-30代でいい年。
しょっぱなからヘンテコな言葉の意味を教えるテープが流れたり雲行きが怪しい。

少しずつわかるが、夫婦は子供たちを邸宅に閉じ込めて暮らしているのだ。外に出ると大変なことになると教え込んで、子供たちはおそらく外に出たこともないし、外界が想像できていない。空を飛んでる飛行機の正体を知らないし、距離感がわかってなくて模型のサイズのモノが飛んでいると思っている。体だけが成長しているので性的な興味が危なっかしい。

長女が好奇心旺盛なので少しずつ外部への興味が溢れてくる。犬歯が抜けたら外に出れるとか設定が無茶苦茶だが、そのために無理をする長女。
途中、じきに双子が生まれるみたいなセリフをすぱっと言い出す父。おいおいどこから調達するのだと思って驚いた。あと最後の最後で絶妙の時間あの場面で固まって終わるのがとても凄みがあった。意味不明な前衛的なシーンも多いが、えらく迫力のあるシーンもあってただならぬ才気を感じたのです。でも体を張った出演者には報われてほしいもんだと思った。

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