コップランド

「コップランド」を観た。

何度か観ている。10年ぶりに観るのか、もうそんなになるか…
1997年の作品。日本公開は1998年で、都心はずれの映画館に観にいった記憶があります。この時期はまだ、ロバート・デ・ニーロの新作は映画館に観に行っていたのです。この豪華キャストの映画が日本では小規模配給で、実際に行ってみたら客席ガラガラで、何だか悲しくなった覚えがある。

ニューヨーク市警の面々が住む街であるニュージャージー州ギャリソン郡、通称「コップランド」。済んでるの警官ばかりなので治安がめちゃくちゃいい。しかしそこで置きた事件は隠蔽も簡単で…みたいな話。ニューヨーク市警管轄ではないので保安官がいて、それを演じるのがシルベスター・スタローン。

とにかくキャストが豪華である。スタローンのほかに、ロバート・デ・ニーロ、ハーベイ・カイテル、レイ・リオッタ、アナベラ・シオラなど。脇役でもロバート・パトリック、マイケル・ラパポート、ノア・エメリッヒ、キャシー・モリアーティ、ジョン・スペンサーなどが出てくる。
1997年当時では間違いなくシルベスター・スタローンとロバート・デ・ニーロがスター級であろう。ロバート・デ・ニーロは残念な1990年代ながら、1995年の「ヒート」の後なのでやはりスターだ。


シルベスター・スタローンは「ロッキー」「ランボー」シリーズが一段落したあとに「クリフハンガー」「デモリションマン」「ジャッジ・ドレッド」「デイライト」といった単独作で模索した後の頃だ。結局のところアクション・スターの域を抜け出せないところに本作で、非常に特異な作品であると思う。体重を増やして演技派の出演陣に真っ向勝負なのだ。


ハーベイ・カイテルは本作でロバート・デ・ニーロに憎しみをぶつけまくるコップランドのボスを演じる。「ミーン・ストリート」「タクシードライバー」の時期に主役脇役の格で交代があり、スコセッシとコンビを組んで躍進していくロバート・デ・ニーロに対して1992年の「レザボア・ドッグス」まで脇役人生的で辛いところだったハーベイ・カイテルだ。ロバート・デ・ニーロとは1984年の「恋におちて」以来となるが、みててハラハラするような憤怒の演技を見せる。「パルプ・フィクション」「スモーク」「フロム・ダスク・ティル・ドーン」の後の頃なので絶好調である。

レイ・リオッタは珍しく悪役じゃなくシルベスター・スタローン側の協力者だ。出番は少ないがおいしい場面ばっかりもらってる。アナベラ・シオラは30代後半ながらこの平均年齢高いメンバーのなかでヒロイン的な立ち位置だ。もちろん「ゆりかごを揺らす手」「蜘蛛女」の後である。ノア・エメリッヒもえらく脇役だなあと思ったら、「トゥルーマン・ショー」は本作の直後なのですか。そうなんだ。

劇中、「君の瞳に恋してる(Can’t Take My Eyes Off You、Can’t Take My Eyes Off of Youとも)」が流れる。初見時にこの曲のことをよく知らず、「あれ、この曲は「ディア・ハンター」でもかかってたな。なんだろう」と思った。曲名をメモしてタワーレコードに行って店員に聞いたら「この曲はオリジナルよりカバーが有名で、おそらくそのカバー曲がお求めのものだと思います」と言われて買ったのがBoys Town Gangのカバーバージョンだった。オリジナルはフォー・シーズンズのフランキー・ヴァリによるもので、このあたりは「ジャージー・ボーイズ」で描かれる。

本作は何でだかわからないけど、えらく地味で目立たない作品となっている。でも雰囲気は全体的に良いし、何より出演者が豪華で、スタローンも頑張っている。観たことない人は一度観てみることをお薦めする。

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